あらゆる動きは止まりかたの一変形にすぎない

未来はいつも
ふたたび未来となることで

完結し
帰ってゆく、いつも
ふたたび過去となって

リチャード・ブローティガン
ここ東京の
田中未知の家で
ある五月の夜
一九八三年

訳/谷川俊太郎

寺山修司と親交のあった米国の作家・詩人のリチャード・ブローティガン。
代表作『アメリカの鱒釣り』で知られ、日本にもファンが多い作家です。
寺山修司の葬儀にも参列されたらしく、親交の深さを物語っています。
その際、追悼として書かれた詩です。
残念ながら寺山修司の亡くなった翌年9月、アメリカの自宅でピストル自殺しました。

カテゴリー: 2.詩・短歌・俳句 パーマリンク